23/10/2014

トリッカーズ

大学の時、セールでイギリス製のブーツを買いました。そのブーツは、履くと踵が痛いわ革がガチガチに硬くてくるぶしが動かないわ、ソールも革底で小雨降りだした神保町で滑るわ、買ったものの非常に歩きにくいブーツだな〜と思っていました。

ある日、その歩きにくいブーツでロボットのごとく朝のラッシュ時の渋谷駅を歩いていた時の事です。ほんのちょっとバランス崩して真横を歩いていたおばあさんの肩にぶつかってしまったのですな。ぶつかると言ってもおばあさんに触れた程度です。「すみません」と口に出して頭を下げ、先を歩こうとした矢先

私の上腕部に(何やら蚊のなくような)パンチが飛んで来ました!!

相手はもちろん、そのおばあさん。驚いて振り返ると、トンでもない形相で睨まれました。ちょんと触れた程度でもアウト?謝ってもダメなのか?ヒョエーッ!と先を急いだのであります。足は相変わらずロボットのようで言う事をきかない事が非常にもどかしかったです。…殺されなくて良かったよ…(震え声)

この時履いていたブーツがトリッカーズ。当時はトリッカーズという名前も初耳だし、そのブーツがカントリーブーツと呼ばれている事も知りませんでした。しかし、このパンチ事件以降おっかなくなってトリッカーズを封印。足を通したのは5回にも満たない頃です。そういえば、実家に封印していたそのトリッカーズ、アメリカには持って来てない事に数年前に気がついてカーチャンに

「黒くて穴がボコボコ空いた編み上げブーツ、そっちにない?」

「そんな靴見た事ないわよ?知らないわよ?捨ててないわよ?」

…もしかして捨てちゃったんじゃね!?怪しさ満点だよ…。絶対あるはずなのにどうしてないの?今ならトリッカーズを育ててみたい、ちゃんと履いて育ててみたい。あのおばあさんもアメリカにはいないだろうし(いたら泡吹いて倒れる)ないとなるとさらに履きたい!という欲求にかられてしまったのです。というわけでそれ以降、トリッカーズのサイトを開いてはレディースのブーツを眺める毎日が始まりました。

http://www.trickers.com

買うならチェルシーブーツかカントリーブーツがいいかなぁ〜と思いつつ、シアトルには売ってる所なぞないし、アメリカ自体トリッカーズを取り扱っている所すらほぼない。日本では取扱店が沢山あるけどさすがに日本経由では買いたくない(いつ頃から日本では有名になったんでしょう?)こっちから買うにはトリッカーズから直接買うのが一番良さそうだけど、しかし関税代が高くかかりそうだし一体いくらになるのだろう?

その後、なんとなくebayでトリッカーズを検索すると…あるじゃないですか、トリッカーズのファクトリーショップのアカウント。ファクトリーショップがアウトレット物をebayで販売し、アメリカにも発送してくれる。普通で買うよりも安いわ、公式サイトで紹介されてない色やモデルまであるわ。しかしレディースはメンズに比べたら出品数が少ないので、私のサイズ&好みのものが出て来ない。そして、やっと今月に入って私のサイズのカントリーブーツが現れた!…実際に「欲しいなぁ」とこのebayのアカウントをチェックし始めたのは今年の3月頃です。なんと根気よく待っていた事でしょうか(笑)しかし、「好みの靴がない場合は問い合わせを」と書いてある事に最近気がついたので、もしかしたら問い合わせたらebayにサクッと希望の商品を出品してくれたのかもしれません?

というわけで 欲しい!と思うモデルが出て来るまで半年以上かかりましたが、ebayでbuy it nowして一週間もかからずに届きました。箱の中には専用袋二枚、靴べら、予備の靴ヒモやケア方法の冊子とカタログが同封されています。靴自体は傷もないしどこらへんがディフェクトなのか私にはまるでわかりません。履いてみたら革の堅牢さやら踵のホールド感やら、コレだ〜!この履き心地だ、あのパンチ事件の第1号を瞬時に思い出した(笑)

これからシアトルは雨のシーズン突入。もうすでにここの所毎日のように雨が降っています。 これがあるからしょうみな話、雨がちなシアトルでは革靴をほとんど買った事がなかったのですが…今回買ったトリッカーズはソールがダイナイト(ラバーソール)だから助かった。靴ケア用品も揃えて育てるのが楽しみです。しかし、実家にあるはずのパンチ号(いきなり第1号がパンチ号という名前になっている)は今どうなってるんだろう。長い事ケアされてない靴ってどうなってるんだろう?2号はちゃんと履いて自分の足にあわせるのが楽しみです。