現在、シアトルではシアトル国際映画祭が開催中です。毎年開催されていますが、特にこの期間中に映画を観に行った事はこれまでありませんでした。しかし、今年はちょっと興味をそそられるドキュメンタリー映画が!
それは、主に60年代に活躍していた女性ロックフォトグラファーのドキュメンタリー映画です。名前は、ジーニー・デラチオ。
今回、この映画の宣伝を見るまで知らない写真家でした。彼女は1917年、インディアナ州で生まれ、大恐慌を経験し、芸術や音楽に造詣の深い母親の影響でサクソフォーンを習い、結婚して住んだシカゴではクラブでサクソフォーンを吹いていたそうですが、帰宅が遅くなることに心配した夫カールの言葉に、他に何ができるかしらと美術系の学校に入り直してカメラを勉強したとか。
彼女がロックフォトグラファーとして活動を始めたのは、カリフォルニアでファッションフォトグラファーとして活動した後、カールの仕事の関係でシアトルに引っ越してきてからだそうです。その頃の彼女はなんと既にアラフォー。
彼女が撮影したミュージシャンは、当時ノースウェストで活躍していたバンドの数々。また、シアトル公演に来たフーやらママス&パパスやローリングストーンズ、そしてニールヤングなど。
元々彼女自身もミュージシャンであるので、ミュージシャンの撮影に関しても、その感覚にとても優れていたようです。彼女は96歳の今でもご健在で、映画の中では彼女自身のインタビューや、現在でもミュージシャンを撮影しているシーンが出てきます。彼女のファッションがまた素敵で、まるでロートレックのアンバサドールのアリスティードブリュアンまんまな格好をしていたのですが、またそれがとてもよく似合ってしまう事!外国のおばあちゃんは日本のおばあちゃんと比べると華やかな印象ががありますが、彼女はさらにそれを行く感じです。
そして、本日の会場でのサプライズ。館内に入った時、歩行器を使ったおばあちゃんがいたんですな。なんだかよく分からないけど、なんとなく普通のそこらのおばあちゃんとは雰囲気が違う。それもそのはず?ジーニー本人でした。さらに、ジーニーだけではなく、当時彼女が撮影したミュージシャン達も駆けつけていたようなんです。帰り際には、私の前に映画に出ていたガールトラブルのドラマーさんもいました。まさにローカルな人々の出たローカルが舞台のドキュメンタリー映画といった感じで楽しかったです。
いくつになっても何かをするのに遅いという事はない、何歳になっても体さえ動けばできる、いろんな意味で素敵な女性でした。