08/01/2013

パフィンブックス

先日、ダウンタウンの雑貨屋さんで、飾りとして置いてあった本がすごく素敵でした。雑貨よりもその本の方が欲しかった程。ジェーンエアや高慢と偏見、不思議の国のアリス等のハードカバーのペンギンクラシックス。帰宅して早速検索したのですが、雑貨屋さんにあったハードカバーは既に廃刊になっている様子…残念!!

しかし、パフィンブックスにもとってもキュートな表紙の本を発見。子供向けの本で、秘密の花園や赤毛のアン、ピーターパンやオズの魔法使いなど…表紙の画像を思わず保存。というか、これは今でも販売されているので買おうと思う!

20130108-112857.jpg

これは「秘密の花園」
青い鳥はイギリスのロビンかな…?

20130108-112937.jpg

ジャック・ロンドンの「野生の叫び声」

20130108-113137.jpg

ロジャー・ランスリン・グリーンの「ロビンフッドの冒険」
個人的にはこの表紙が一番好きです。壁紙にしたい!頭だけ出してるうさぎがいるよ。

20130108-113236.jpg

ケネス・グレアムの「たのしい川辺」
ボートを漕ぐねずみともぐらの図に身悶え。

どの表紙も可愛い!このシリーズは全部集めて本棚に飾りたい!…読まないの?(笑)

03/01/2013

モザイクブーム

今、探している画集があります(←あるかどうかわからない) 画集というか写真集か?ものは、ギリシャやローマ時代の恐らくレストランやダイニングの床を飾られていたであろうモザイク画。ゆるい感じやキッチュな感じの魚を中心としたモザイクです。大掛かりで芸術的なモザイクではなく、かなり日常的な図案のもの。それをたくさん集めたような写真集がないかと、昨日もダウンタウンの本屋に行って探してみました。

が、そもそもアート関連書籍コーナーが小さくて話にならん!

Amazonでは、大々的な有名そうなモザイクの写真集(アレクサンダー大王のものとか)はあるけど、私が見たいモザイクの写真集はない様子。そんな時、マダムが言いました。

それは…もはや自分でギリシャなりローマなり行って写真とってこなきゃダメなんじゃないの?

ちょ、旅費出してくれれば行ってくるわい!(笑)

まぁ、ネットで検索してそれらしいのを数点見つけました。こんな感じのモザイク画を私は欲しているのである↓

20130103-163433.jpg

20130103-163521.jpg

上の魚の描写、なかなか私の希望通りな感じです。下のモザイクは、食べ散らかした床といった感じの図柄。全くゆるい描写ではなく、逆に影がついたりかなり細かく描写されてますが、この具材?のチョイスがかなり気に入ってます。カニの足やら鶏の足、ロブスターっぽい殻、ネズミ…etc。面白い〜!しかし、足りない、これだけじゃ足りない。こういうのを200ページ位ニラニラニヤニヤ眺めたい!(笑) 新年早々、私はモザイクを欲しています。

20/11/2012

都風俗化粧伝

面白い本を見つけました。江戸に詳しい人やコスメ系に詳しい人は知っているかもしれませんが、江戸時代に書かれた美容本「都風俗化粧伝」。江戸時代の乙女達にとって有名な美容指南書だったそうです。ebookjapanで発見しました。取り敢えず「立ち読み」をダウンロード。目次のページからしてすでに興味しんしん!

ざっとみると、今も昔も肌の悩みは結構同じなんだなぁと思わざるを得ない目次。イボを取るや、肌の色を白くする、傷を治す、ニキビを治す…etc。しかししかし、その○○を治すの伝のタイトルがどんどん長くなって行く!「顔に何ともしれぬ痕出来たるを治す薬の伝」「しわを伸ばし少女のごとくわかやぐ薬の伝」(少女のごとく!笑)「口中ただれていたむを治す薬の伝」…長いよ、タイトル見て一目瞭然だけど説明が長すぎ(笑)

「肌を白うし肌をこまかく光沢を出して、玉のごとくならしむる薬の伝」
「肌を白うし、老いたるをわかやがし、美人となる薬の伝」
本当に美人となるのかー!?
似たり寄ったりな感じでとにかく肌を白くする系の薬の処方が多いです。いかに肌の白さが重要だったかが一目瞭然。しかし、ページの最後の方で「鼻の低きを高こう見する伝」というのにはちょっとビックリ。江戸時代でも鼻が高い方が良かったんだ!(というか鼻の高低の美意識があったのか)

そして、今度は髪の毛に関する部門。髪の毛を洗うのに、ふのりやうどん粉と書いてあります。小麦粉でシャンプーができるとは聞いたことがありますが、江戸時代にはすでにそういう方法があったんだ!

しかし、またしてもすごい薬の伝が…「髪を黒くし、一生白髪生えることなき薬の伝」一生って言い切ってます(笑)

個人的には、このページの「背の低きを高く見するの伝」がすごく知りたい〜!「出尻を隠して風俗を良く見する伝」はちょっと笑った。

大体、その幾多の肌トラブルなどを植物や植物の根などを煎じてつけたり塗ったりする方法が記載されているようです。現代において、というか私の場合はシアトルに住んでいるので植物自体が入手不可でできそうもありませんが(って、実際にやってみる気だったのか!?笑) 面白そうですよね、この本!本編もダウンロードしてみようかな =3

14/08/2012

美術館へようこそ

20120814-135327.jpg

本棚を漁っていたら、前にロンドンのナショナルギャラリーのミュージアムショップで買ったこの本が出てきました。ナショナルギャラリーにて見られる名画を、どのように見て楽しむか、色彩や構図や陰影、気象による変化…等など絵にまつわるうんちくがたくさん書かれています。

20120814-135335.jpg

大型のハードカバー本で、なにやら絵本チックな入門書的な書籍です。書かれている事も、多分テレビでアート関係の番組を見たり、絵画についての本を読んでいる人には関係ない書籍かもしれません。でも、良い具合にコンパクトに、分かりやすく、色々な絵画に関する情報が纏められていて面白いです。

20120814-135343.jpg

イギリスでは、戦争中の絵の疎開先としてウェールズの山中が選ばれていたんですね。大型トラックがナショナルギャラリーの絵画をウェールズに運んでいるの図。しかし、ロンドンっ子が絵が見られなくて寂しいという事で、毎月一枚、ウェールズからロンドンに運んで公開していたそうです。日本では今日15日、丁度終戦記念日ですね。そういえば日本では仏像を疎開させていたという話は聞いた事があるような…?

20120814-135351.jpg

印象派の画家達のページももちろんあります。ここはルノワールの補色の使い方について書かれたページ。モネの言葉が引用されているので、引用してみます(笑)

「絵を描く時は、目の前にあるものが何であるか忘れるようにしなさい。本であるとか、家であるとか、畑であるとか、ともかく何であってもいいです。ただ、ここに青い小さな四角、ここにはピンクの長四角、ここには黄色い線、と言う風に考えて、その見えた通りに描くのです」

まさに印象だ〜(笑)

20120814-135358.jpg

ティツィアーノの絵と顔料についてのページ。画像右側のティツィアーノ「バッコスとアリアドネ」、この絵はとにかく空の青が鮮明でそれだけでも強烈な印象が残る一枚です(しょうみな話、初めてこの絵を見た時は『この空の青必死すぎ』と思った程です)。私が最後にここに行った時は、丁度この絵の前にイーゼルを出して完全模写している青年がいました。なんと贅沢な!フランスのオランジェリーでも模写している人を見たけど…ぐぎぎ。本物を目の前にして模写できるなんてヨーロッパは羨ましい環境ですね。

ちなみにこの本によると、当時ティツィアーノのいたヴェネチアは顔料取引の中心地だったそうです。なので、ティツィアーノは最高品質の顔料が入手できたとか。だからこんな鮮やかな良い色をしているのかな。

絵に興味がない人でも、この本を読むと絵が楽しめるかも?な一冊でした。

30/07/2012

美術の物語

20120730-184055.jpg

ゴンブリッチ著 The Story of Art(美術の物語)という書籍を買いました。美術史の入門書としてかなり有名な書籍らしいのですが、これまで知らなかった。美術史はあんまりやってないですな、考えたら…。習ったのは18世紀頃のフランス絵画と古代ギリシャローマの美術史だけだ…。

この本は、ゴンブリッチ卿が25才の時、出版社からそもそもは子供向けの本という事で依頼をされたそうな?とにかく分厚い本で「ポケット判」を選んだ割には大きいし分厚いです。日本語訳が本当は欲しかったけど、買ったのは原書なので、読むだけで相当一苦労だよ…と思いつつ。しかも、紙は聖書か辞書のようなぺらぺらの薄い紙…厚さを少しでも軽減する為か?おまけにリボンのしおり付きで親切です。

20120730-184115.jpg

しかし、本をめくってみたら、半分以上はカラー図版でした!やったぁ〜!

20120730-184127.jpg

ミケランジェロの素描。素描を眺めるの、大好きです。何時間でも見飽きませんな〜と思いつつそこで本を閉じそうになった。だめだ、せっかく買ったんだから。推薦文に「人生を変える一冊」との言葉があったので、この夏、人生を変えてみようではないか!(笑)

26/06/2012

解読者

20120626-211351.jpg

マダムから「マーシャさんから『anno’s usa』をもらったよ!」とメールが来ました。

「あんののうさ」ってなんぞ?あんののうさぎ?あんの…

あんので思い浮かぶのは安野光雅?というわけで、イラストレーターのあんの?と返事してみると、そうだというのですな。で、次なる疑問は「うさ」です。うさぎ?私がうさぎ好きなのを知っているから安野光雅が描いたうさぎの絵?

と、かなりなうさぎ脳でマダムの帰宅を心待ちにしました。

マダムがマーシャさんから頂いたのは、Anno’s USAという安野光雅の作品集。USAだよ、ユーエスエー!(笑)うさじゃなかった…アホすぎ、自分。あんのが安野光雅まで分かったのに、usaがうさぎって何事!

安野氏のイラストをちゃんと見るのは今日が初めてでしたが、非常に細かくて面白いです。文字通り、アメリカがテーマのイラスト集でありました。マーシャさん、どうもありがとうございます!

さらに、つい先日は、外出先のマダムから

「hidare makiって何?」

ひだれまき?なんぞ〜!?続けて「戦後(?)日本に行った事があるおじちゃんが日本語を話してて、サッポロで学んだ言葉だってhidare makiと言っている。なんて意味?」

だからなんだ、そのひだれというのは(笑)

しかし、サッポロという所でピーンと来たのですな。北海道で学んだ言葉であると。「ひ」から始まって、「まき」で終わる言葉って言ったら「日高巻き」か?取りあえず、「絶対にそれは日高巻きだ!昆布の料理だ!」と返事しました。

帰宅したマダムに、おじちゃんは納得してた?ときいてみると

「あぁ〜なんかどうだろう?一生懸命『ヒダリマキ、ヒダリマキ』って言ってたよ」

え!?hidareじゃなくてhidariじゃないか、それじゃあ。考えたら厳密に英語でリを表現するとしたらreになるわけか。そこまで考えなかったよ。しかし、問題はそこではない、サッポロの人はなぜおじちゃんに「左巻き」という言葉を教えたかという事です。さらに何十年経っても覚えているおじちゃんも凄い!

25/01/2012

スタインワイス

Amazonをブラブラしていたら、とある画集のサンプル画像にこれを見つけたんです↓

20120125-143049.jpg

うひぃぇ~!
これまた小じゃれたらびっといんあはっと!

このアートワークは、アレックス・スタインワイス(1917年3月24日ー2011年7月17日)という有名なグラフィックデザイナーによるものだそうです。これが掲載されている画集は、主にレコードのジャケットが中心ですが、中には櫛のパッケージイラストやロゴ、お酒のラベルなど多岐に渡った作品集でした。

その昔、レコードといえば、ただの茶色い袋に入れられただけだったそうですが(確かにBop Street Recordsに行くと、古いレコードはイラストも何もない袋に入ってる!)、40年代頃から、イラスト付きのカバーがではじめたそうです。なので、ジャケットのイラスト及びデザインした先駆けの人物だったんですね。スタインワイスは、1939年から73年までジャケットの仕事をし、そのデザイン総数は約2500にもなるそうです。

配色やら構図やらすごくセンスが良くてお洒落。ぐぅの音が出る…

表紙と中のページはこんな感じ。アイデアの表紙まで掲載されてる!スタインワイスの手書きフォントもカワイイですな。フォントはmyfonts.comなどでも販売されてますね。

20120125-144149.jpg

20120125-144210.jpg

20120125-144228.jpg

20120125-144301.jpg

20120125-144325.jpg

20120125-144346.jpg

そして、この本もタッシェン!なんだか特に最近買う本がタッシェンばかりで、タッシェンに踊らされている感を感じるぞ…。大型本だらけなので、私の本棚に収納できない弊害付き。でも、見応えたっぷりの作品集です。

27/12/2011

The Fairy Tales of the Brothers Grimm

先日タッシェンから送られて来たカタログの中に、随分素敵な新刊が紹介されていました。それが、このThe Fairy Tales of the Brothers Grimm

タッシェンの本

27冊分のグリム童話が一冊にまとめられています。しかも、挿絵は1820年代から1950年代に活躍していたウォルター・クレインやカイ・ニールセンなどをはじめとする欧米の著名イラストレーターによるもので、物語の英語は新訳だそうです(下にイラスト画像だけ貼っていますが、この本は画集ではないです、物語もついています)ケースはないものの、表紙は布ばりのハードカバー、大型本です。画像を貼った方が話が早そうなので…

私が特に気に入っている挿絵は
ヘルベルト・ロイピンの「眠れる森の美女」と「長靴をはいた猫」

ハンス・アンカーの「シンデレラ」

ヴィクトール・モーンの「星の金貨」

ページをめくる度に「わわぁ」となります(笑)ただ、オリジナルの出版物自体が古い為に、イラスト原稿全てが現存するのかも分からないし中には印刷がすごくザラザラになっている残念イラストもあります。

最後にはそれぞれのイラストレーターについての略歴も記載されています。この挿絵こそ見開きで…や、挿絵の数が少ない!と思う部分もあるものの、総合的にはかなり魅力的な一冊です。

おまけ

ウォルター・クレインによる「カエルの王さま」から…姫様に壁に叩き付けられて体がこんなにもバラバラに!!この人間に戻る描写にちょっと笑いました(笑)しかも服の模様がヒマワリ…

王子の顔が何気に乙女チック。口ひげがなければお姫様でも通る!そしてよく見るまでもなく紋章がカエルだ〜!

23/08/2011

ふわふわとした

昨日、マーク・ライデンの事についてちらっと書いたら、なんとなくまたマーク・ライデンの作品を見たいと思って本棚を漁って来ました。

一つは2003年、ニューヨークで開催された展覧会カタログです。(↑茶色っぽい表紙の本)。片手にすっぽり入るかわいい本ですが、開きにくいです。本を痛めたくなくて、これまでしっかり中を開いて見た事がありません。

もう一冊は、2004年にシアトルのFrye Art Museumで開催されたマーク・ライデン展での展覧会カタログです。マーク・ライデンというとリンゴ・スターが好きな画家という認識しかなかった私…。実際に作品に触れて、絵の中の懐かしくも愛らしいレトロなおもちゃや柔らかくて可愛いものが狂気の世界と混じり合って一体となった不思議で奇妙な空間をスフマート技法でトゥルンふわふわとパステルカラーで表現していて、とても心を奪われました。(長過ぎてもはや何を言っているのか分からない。笑)

そんな彼のSnow Yak Showのポストカードが欲しいです。

所で、このマーク・ライデン展を開催したFrye Art Museumは、恐らくシアトルで私が一番好きな美術館です。SAM(シアトル美術館)よりも面白い企画展を行ってくれます。ここで行われた展覧会でマーク・ライデンの他、強烈に印象が残っているのはヘンリー・ダーガー展です。ここの学芸員さん方は企画展のアイディアを出すのが楽しそう。これからも面白い企画展を楽しみにしています。

05/08/2011

The World of Ornament

The World of Ornament by migi328
The World of Ornament, a photo by migi328 on Flickr.

先日紹介した本と一緒に買った本、The world of ornamentです。

かなり巨大な本で、片手で持てない程大きく重い本です。内容は、とにかく世界の装飾模様を集めた本。ページを開くごとに胸がドキドキしてしまうような装飾模様が次から次へと出てきます。

エジプト、ギリシャ、中国、日本、インド、ペルシャ、アラブ、ケルト、ケルト・スカンジナビア、ロシア…中世から19世紀までの主にフランスかな?の装飾模様が紹介されています。元々フランスで出版された本のようです。

なんとなく時代別になっていますが、現代に近づくにつれて模様が洗練されるというわけでもなく、古い時代の紋様もかなり洗練されている事が分かります。そして、植物をデザインした模様が古今東西多い事にも気がつかされます。

そして、この本の凄い所は、ページの最後に嬉しいおまけがついている事。番号のついたカードが付属しています。タッシェンのサイトにアクセスし、アカウントを登録してカードの番号を入れると、この本に掲載されている模様の高解像度スキャンをダウンロードできます。

す、すばらしい!
中身も充実していれば、こんな素敵なおまけまで付いていて二度美味しい本なのであります。実際にダウンロードしてみたもの↓(サイズはブログに合わせて小さくしてあります)